2013年4月9日火曜日

15/セドナ編


—川辺の浄化—

翌日は6時に起床。日本から持参したパワーストーンたちを浄化するために川に出かけました。トレッキングのコースにもなっていて、川辺におりていく道を探しながら進んでいきましたが、なかなか辿りつけません。「困ったなー」と焦りがでてきたとき、前方から1人の男性が!おかげで道を尋ねることができ、無事にたどり着くことができました。その後も帰りの道もただの1度も誰1人と会うことはなく、あの男性は森の精霊が日本のちいさいおじさんのごとく外人のおっちゃんに変身して導いてくれたのではないかなと、かなり本気で思っています(笑)。

川の水に石を浸していると、「きゃあ、すごーい」とたかこさんが叫んでいます。どうしたの?と聞くと、「石の色がどんどん変わっていく〜。こっちの石は気持ちいいって言ってるけど、こっちの石はもうやめて〜って言ってる〜」。石によって浄化の反応もさまざまで、私が持参した石の1つも、もうこの場所に置いていってと言いはじめ、私がまだお別れする気持ちになれなかったので、他の石たちにお願いして、一緒に日本に帰ってくれるよう説得しました。果たしてよかったのかどうか今でも疑問なのですが、私よりも明確に石と話せる友人がいるので、今度機会があったら彼女を通じて石の気持ちを確認してみようと思っています。

そしてたかこさんは、川のお水でフラワーエッセンスのスプレーボトルも作っていました。




ホテルに戻って、お待ちかね、2日目の朝食。チリパウダーを使った、ちょっぴりスパイシーなマンゴーの前菜とラップサンド。どうやら朝食はテーマカラーにそったメニューのよう。昨日はレッドで今日はイエロー。明日は何色なのでしょう。1週間位、ゆっくり滞在してみたいなー。





セドナは、UFOがよく見える土地としても知られていて、いくつかの本も出ているほどです。この旅行中、私は1度でいいから肉眼でUFOが見たいと思っていました。
夜空を見上げると、星・・・かなぁ・・・、飛行機・・・かなぁと、微妙な光を見ることはありますが、これでは確信がもてません。最近のUFOは、何かの形に似せて人間にバレないように出没していることも多いらしく、そうなるとますます見つけにくい状況です。セドナに着いた初日の夜、私は寝る前にお祈りをしました。「UFOさん、どうか私にも姿を見せてください。近代のスタイルじゃなくていいです。アダムスキー型とか、オーソドックスな、スタンダードな、旧式の、分かりやすい銀色の円盤が見たいです」と、小学生のように手を合わせて眠りについたのでした。


素敵な朝食が終わったら、いよいよ出発の支度です。パッキンをして、オーナーにお礼を告げて空港へ。

たかこさんが運転してくれる車の後部座席に座り、視界の後方へ流れいくセドナの街並みを窓から眺めていました。空は雲1つなく青く澄みきって、一機の飛行機が白い帯状の雲を直線的に描きながら飛んでいます。よく見るとその隣に銀色の物体がぽつん。おとといの夜のお願いごとをすっかり忘れていたバカな私は、「変な飛行機が停滞しているな〜」とぼんやりと眺めていました。すると交差点で大きなクラクションが鳴り、一瞬音のする方を見て再び空を見上げると、停滞していた銀色の物体だけが消えているではありませんか。
「あーーっ!!!!いまのーー、UFOだったーー!!!」
消えてから気付くというおまぬけさ。せっかく現れているのにピンとこない私のためにクラクションをならし、忽然と消えることで教えてくれたのでしょう。短い時間でしたが、念願のUFOも目撃することができ、大満足です。

大興奮の中、フラッグシップ空港に到着。最初に借りたときの駐車場に車をとめて荷物をおろし、グランドキャニオンで水筒に詰めていたお水を車の前後にかけて、無事に過ごせたこと、お世話になったお礼の気持ちを車に伝えました。

こちらはセドナの街なかで発見した牽引中のUFO。もとはUFOショップもあったみたいです。


その後サンフランシスコへ戻り、夕食を食べに海辺の観光スポットへ。ぶらぶらと歩きながらふと空を見上げると、大きな翼のような夕焼け雲が出現しています。
「わぁ、大天使だー!」大はしゃぎで何枚も写真に撮りながら、まもなく終わる旅と旅の間中にもらったたくさんのギフトに感謝しました。
転地療法という言葉もあるように、旅はヒーリングと覚醒を引き起こします。普段の慣れ親しんだ場所から身体を移動させ、異質な土地でゆさぶりを起こすことで、オフになっていた内面のエネルギーポイントにスイッチが入るのでしょう。 旅先でオンにする方法は、名所旧跡を巡ったり、美味しいものを食べたりするほかに、睡眠をとる、瞑想をする、同行者がいれば内面を語り合う時間(シェアリング)を作るなど。 
 睡眠は、肉体から魂がでることで肉体が休まり、魂は自由になってより深い充電を得ることができますし、夢を観て高次からのメッセージを受けとれるようになります。 瞑想は、温泉などの入浴中、朝起きてすぐや寝る間、公共機関の乗り物を利用するなら車内など、どこでも行なえる便利な方法です。シェアリングすることで、より客観的に自分の変容を分析することができます。 

観光は、光を観ると書きます。その土地の光を視て、感じて、内面の変容をうながすのが本来の旅ではないでしょうか。トラベルサイコセラピストのたかこさんいわく、わざわざ海外まで行かなくとも、隣町へ出かけるだけでも効果があるそうです。

さらに旅の間は気付かなかったこと、家路についてから理解することもたくさんあります。時間をかけて振り返ってみることで、その旅の意味をより深めてくれますし、日常生活を再開してからいよいよ本格的な内面のリニューアルが始まる人もいるでしょう。
私自身も帰国後、この旅によってオンになった出来事や気付きがありました。

なんのために生まれて来たのか。なんのために生きているのか。若い頃には分からなかった本質との出会いに、徐々に近づいているように思います。

サンフランシスコで見たエンジェル雲



2013年4月8日月曜日

14/セドナ編


ヒーリングー

ストロベリーのマリネ
1日目の朝食



1軒家のホテル

テラスでいただく朝食も女子的にきゅんとなりそうなメニューで、いちごをマリネにした前菜など、オリジナリティいっぱいです。しっかりいただいた後は、今日のスケジュールを再確認。

セドナには、ボルテックス(強いエネルギーが渦巻き状にでている場所)が4あり、女性性のエネルギーと男性性のエネルギーに分かれているそうです。どこのボルテックスに登るか、オーリングでチェックすると、ベルロックと出ました。あるガイド本にはヒーリングに向いていると書かれています。

セドナのガイド本を見ると、ヒーラーやセラピスト、サイキックなどのさまざまなセッションが紹介されています。午後からは、自分に適したセッションを受けることにしました。りかっちは友人にすすめられていたヒーラーさんを希望。予約状況の確認をホテルのオーナーにお願いして電話をかけてもらうと、ちょうど午後から空いているとのこと。「出だしから運がいいねっ」と言いつつ、たかこさんと私は、昨日発見したヒーリングサロンへ直接行ってみることにして、ホテルを出発。

サロンのドアをあけると、ホリスティック医療の第一人者アンドルーワイル氏をちょっと細身にしたよう感じのヒーラーさんが向かえてくれました。
たかこさんが以前もこのサロンに来たことがあると告げるととても喜んでくれ、今日のセッションは午後ならちょうど2枠空いているとのこと。ここのサロンは奥様もヒーラーさんで、たかこさんと私は同じ時間にここへもう1度来ることに。これで午前中はベルロック、午後からは各自セッションを受けることでスケジュールが決定。世界各国から多くの人が訪れるセドナ。3人揃ってセッションの予約もスムーズに入れられ、この順調な運びに「だってここはセドナだから」とにっこり笑うたかこさん。セドナではいくつもの偶然が可能になる場所のようです。

そしていよいよベルロック。登山口の露店でココペリ(この土地の守り神)が刺繍されたつば付きの帽子をみんなで買って入山です。険しい道ではないので、軽いトレッキングといったところ。しばらく登ったあたりからたかこさんが時々オーリングチェックをはじめ、ある場所で「このあたりはどうでしょう」と提案してくれました。

瞑想ができそうな少し平らになった場所がいくつか横並びになっています。
「かおりさんからお先にどうぞ」とたかこさんにうながされ、ここがいいなかと選んだ真ん中のスペース。上がってみると、これまた女性性を思わせる楕円のくぼ地になっていて、びっくりでした。

たかこさんとりかっちも場所を決め、それぞれに瞑想を開始。最初は両足を軽く広げて、立ったまま行なうことにしました。足の裏を大地にしっかり着地させ、深い呼吸を繰り返します。大地のエネルギーが足の裏から徐々に上へ上がってくることを感じ、頭のてっぺんからエネルギーが通り抜け、自分の身体が光の導管になったような状態を意識します。このとき、たくさんの人の顔が思い浮かんできました。知らない顔ばかりですが、なんとなく私の過去世や過去世で出会った人たちのようにも思います。全員が笑っている訳ではなく、中には険しい表情の人もいます。長い魂の人生を通して、多くの人に支えてもらい、人との関わりを通して生きてきたことに感謝の気持ちが湧いてきました。その後は大地に座って風を感じながら、肝臓のヒーリング。


フラワーエッセンスを開発したエドワードバッチ博士によれば、肉体が病気となるのは、心と肉体と霊的なレベルの不調和からくるとされています。
健全な状態とは陰と陽、交感神経と副交感神経などのバランス。心の中にネガティブとポジティブの両方を持ちつつ、中道にいること。葛藤、停滞、不安などの感情が領域の半分を超えた時、バランスを崩し、やがて細胞のエラーとなって肉体に現れてきます。病気は1つのメッセージであり、そのこと自体に問題があるのではないのです。

西洋医学では、痛みを取る、劣化した部分を摘出するといった対処(部分)療法ですが、東洋医学では、七情(喜・思・悲・憂・恐・怒・驚)と内臓をリンクさせながら、その人の全体像を診ていきます。心臓は喜、思は脾、肺は憂と悲、肝臓は怒り、腎臓は恐と驚、肝臓は怒。人のネガティブな感情をそれぞれの臓器が引き受けているのです。それ以外にもアトピーや婦人科系の病気など、世の中には実に多くの病名がありますが、その原因の根本をたどっていけば本人の気質にたどり着き、同じ怒りでも、カッカと頭に血が上るタイプとぐっと黙って我慢するタイプでは、かかりやすい病気は異なります。

絶望的な出来事、忘れられない驚き、理不尽な環境、深い悲しみなど、生きていく過程で誰もが1度は体験する大きな感情。時に限界を超える気持ちになったとしても、持続をうまく回避できれば自己治癒力や免疫力で病気に至らずにすみますが、前述の感情と魂(本質的な気質)の葛藤が長く続くと、魂は肉体を使って知らせる手段をとります。それが病気です。ですから風邪もガンも実は根っこは同じ。

また別の機会に書きますが、数年前に私はC型肝炎になり、自己治癒力で結果的にインターフェロンの治療をせずにすみました。このとき役に立ったのが、フラワーエッセンス、言霊、天然素材のうさとの服、そして転地療法でした。バッチ博士の言葉「汝、自らを癒せ」の通り、セルフヒーリングの力を体験することができたのです。

30分ほど瞑想したでしょうか。目を開けると、ちょうどたかこさんも瞑想がおわったようで、「そろそろ行きましょうか」とこちらへ来てくれました。「あれ?この楕円、かおりさんが瞑想する前より濃くなってません?」とたかこさん。私自身はあまり気付きませんでしたが、言われてみれば、そんな気もしてきます。何しろセドナですから、いろんなことが起きるのでしょう。













ベルロックを後にして、いよいよヒーリングサロンへ。たかこさんがヒーラーの方に私の体調を説明してくれました。ああ、自分の病歴や病名位は英語で調べてくるべきだったと反省。たかこさんにはいつもお世話になりっぱなしです。

ヒーラーの方に、「病気治療に向いている特殊な装置があるので、それも使ってみましょうか。ただし西洋医学の薬を服用している場合は効果がないのです。どうですか?」
と聞かれ、幸いケミカルな薬剤は服用していなかったので、お願いすることにしました。

「装置を使うと感情が外側にでてきますが、パニックにならないように」と言われ、ベッドに仰向けに寝ると、幾何学的な模様が入った丸いプレートが足の方に置かれました。スイッチを入れる音がしてしばらくすると、足の裏からあたたかな電流が体内に流れて始め、ふくらはぎから膝、太ももへとあがってくるのが感じられます。同時にお腹全体に手当のヒーリングも行なわれ、エネルギーを感じることにゆだねていると、森の中で小さな女の子が歩いているビジョンが見えました。とても濃い緑のうっそうとした世界です。しばらくすると自然と涙がたくさん流れ、大きな動揺はなく、内面に滞っていたものが外へでたような感覚でした。

その後も丸い電気が通った透明のボールを持ったり、身体のエネルギーを調整するような施術を受けて終了しました。ヒーリングが終わり、ちょっとダルい感じの状態のまま座っていると、たかこさんが別室のセッションルームから出てきました。これからの方向性についていいアドバイスがもらえたようで、いつか日本で会う約束もしたようです。

りかっちが待つご自宅サロンへ向かえに行き、オーガニックのカフェで遅めのランチをすることにしました。どのテーブルにもメニュー表のほかにオラクルカードが当然のように置いてあり、料理を待つ間などに使えるようになっています。私が引いたカードのメッセージは「Green」。解説本によると、「あなたが樹木とつながるよう、ウィロウやオークの精霊が伝えています」といった内容で、まさにさっき見たばかりのビジョンとつながる内容でした。
しかもこのところ飲んでいるフラワーエッセンスとも同じ樹木です。

フラワーエッセンスは38種類ありますが、植物から作られるものと樹木から作られるものがあります(その他に岩清水が1つ)。私は男性性のエネルギーが強いのか、はかなげに咲く花よりも樹木にとても惹かれます。
何百年あるいは千年以上、たった1つの場所に立ち、あらゆる環境の変化、時代の変化を受け入れながら、自らの生命を紡いでいく。このたくましいエネルギーは心に響きます。



セッションの前に立ち寄った教会

すてきな空間でした。

ヒーリングを受けた「heart walk」




2013年4月1日月曜日

13/セドナ編【スイートチェスナットとワイルドローズ】


セドナ編

今回の旅の2つめのメイン、セドナ。
ここ数年、世界のパワースポットの中でも屈指の人気の場所です。
たかこさんとりかっちは2度目の来訪とあって、「わー、この店懐かしい〜」「ちょっと真街並が変わったねー」「昔よりおしゃれになってる」などと語り合っていました。

夕食をとった後、ホテルに向う途中、「あれっ?りかっち見て。このお店、前に来たヒーリングサロンじゃない?」と、たかこさん。「ほんとだ!でも前はこの場所じゃなかったよね」とりかっち。「移転した先で見つけるなんて、縁があるはず。かおりさん、明日のヒーリングセッションはここがいいかも」。
「予約できるといいね」などを話しながら到着したホテルは、一軒家のゲストハウス。
かつて2人が泊まった宿泊施設は残念ながらクローズしてしまい、たかこさんたちが最後のゲストだったのだとか。とてもすばらしい施設だっただけに、たかこさんが日本でヒーリングセンターを作りたいと思ったきっかけの1つにもなったようです。

呼び鈴をならすと、第二の人生をスタートさせた世代のご夫婦が迎えてくれました。
白を基調にしたお部屋は吟味されたリネンや家具で整えられ、女子的に「すてき〜」を連発したくなるインテリア。マダムお手製のお菓子が美しくラッピングされ、ウエルカムのメッセージとともにサイドテーブルにおかれています。

私たちに用意されていたお部屋は、ダブルベッドとシングルベッドが1つ。ひと通り使い方などを説明してくれ、「隣もが空いているけど、もう1部屋とりますか?」とマダム。個室があれば、ずっと運転中のたかこさんもリラックスできるでしょうし、りかっちと私もベッドを1つずつ確保できて寛げます。「ラッキーです。ぜひに」とお願いしました。

旅の間中、重宝したのが、ファイブフラワーのクリームです。普段はヒーリングハーブ社製を使っていますが、こちらのスーパーではバッチセンターの商品が手頃な価格で手に入り、今回も運良くプライスダウンしていたので数本購入。毎晩足の裏や耳たぶの裏、丹田のあたりなど、気になるポイントにたっぷりと塗っていました。土地(ましてや国)が変わるとエネルギー変調が起きたり滞ったりしますが、チャクラの部分などに塗ることで、不要なものが抜けやすくなります。この日の夜は軽く瞑想も行い、エッセンスのスプレーも使いました。

—スイートチェスナットとワイルドローズー

今回持参したスプレーボトルに入っているフラワーエッセンスは、オークのほかにスイートチェスナットとワイルドローズです。
スイートチェスナットは、「魂が崩壊するように思える恐ろしい心理的な絶望感に対する治療薬」と解説されています。「今まで不平も言わず勇気と希望を持って闘ってきましたが、もう力尽きて、何もできずにじっとしているだけ、巣から落ちた雛のようになす術がない状態、周りには混沌と破壊以外に何もない、忍耐と辛さの限界—」とあります。

ほかに気になるフレーズを上げてみると、
「深いレベルの内面で起きることが多く、本人の自覚がなかったり無意識で他人に気づかれないよう必死に努力しているため、周囲がそれに気づくこともそう簡単ではありません。」など。
 苦痛を他人に気付かれないようにする気質は、私のフラワーエッセンスのタイプレメディ「アグリモニー」にも見られる共通点です。ー病気になっているにも関わらず、冗談を言って医者や看護婦を笑わせようとするー。こんな気質があるので、よく言えば楽観的ですが、自分自身に関しては表層的で内観が苦手ともいえます。

小学1年生で初めて入院し6年生までの間に5回の手術をし、病院は私にとって日常のフィールドでした。入院中、何人かの子は別の星に帰っていきました。人は病気になることも、年齢に関係なく死を迎えることも、子どもの頃から見てきたせいか、私は「生」と「死」の境界線を曖昧にとらえているところがあるかもしれません。

本やドラマ、ドキュメンタリー番組などで観る、”病気と闘いながら、それでも生きよう努力している人たちのすばらしい姿“。懸命に生きようとする姿勢が正しいのだと教育されることで、アグリモニーの私は楽しそうに生きている素振りをしているのではないだろうか。そもそも生きるって何だろう?生きる方を選択している意義や価値とは?

人は誰もが自分で決めて生まれてくるといいます。生年月日、両親、土地(生まれる場所)、肉体など、誕生前に自分が設定した宿命のキャラクター。そして成長するにつれ自分でものごとを選択し、運命を構築していきます。神様に宣言してきた自分だけの目的や役割があるとはいうけれど、私だけの、私にしかできないことって何だろう?


もう一つのフラワーエッセンス、ワイルドローズのキーワードは無気力やあきらめ。夢や目標を掲げて努力するのではなく、ただ現状を受け入れ流され、表面的には不満も言わず、闘うでもなく、何も感じさせなくなっている状態。これ以上傷つかないように、失望したくないからこそ、ハートのチャクラを閉ざして喜びの感覚を鈍らせてしまっているのです。深刻な例としては、DVの夫から逃げることもせずに暮らしている女性などがあるでしょう。

スイートチェスナットとワイルドローズ。心理状態としては、この先2度と抜け出せない闇の中にいるような感覚です。

スイートチェスナットは、これまでも1〜2年に1度、出ていました。記録を見ると11月か12月に出ているので、私にとっては「年末調整のエッセンス」。
何度か出てきた理由は、地球で生きることの絶望感だったのかもしれません。いつまで経っても無くならない戦争や原発。平和や調和からはほど遠い世の中。フリーエネルギーが普通に使える精神状態になるには当分かかりそうですし、それまで地球はもつのかどうかも不確かです。

この星ってそんなに楽しいのかな。
華やかな場所、賑やかな場所にいたとしても、ふとしたときによぎる感覚は昔からありました。

私の関心ごとは環境問題ですが、生まれた国は環境先進国のドイツやスエーデンでもなく、またNPOを立ち上げて活動するエコロジストでもありません。東北生まれの東北育ち。ジャーナリストの専門学校に行き、広告プランナーという職業を選択して過ごしてきました。企業と人をつなぐ媒体役が大好きで、仕事によって多くの方と出会い、学ばせていただき、生活の糧にもなり、誇りもあった広告の世界。けれどここ数年感じてきた、しなければならないことと好きなことのズレ。売るため、数字を上げるための仕事。個人的に大切にしたい環境問題、オーガニック、スローライフ、スローフード、自然素材や地球との共生といったテーマとの折り合いがつかなくなってきたのです。生きること自体が苦しくなっていました。

天職だと思って取り組んできたからこそ、「この仕事を一生やっていくのだろうか」という疑問を簡単に認める訳にはいかず、広告から離れることは、自分のこれまでを否定することになる。かつての情熱を取り戻そうと必死になってみたりもしますが、思えば思うほど増していく心の乖離(かいり)感。
身体はもっと前からこのギャプを感じ取っていたのでしょう。健康診断でチェックが入り、検査を受けると23歳のときに再発した肝内結石が再び発症していました。
cmサイズのものと1cmサイズのものがいくつかあり、「こんなに大きくなっているのに、熱や痛みはなかったの?」とドクター。

治療については、かつては開腹せずに打ち砕く方法があったが現在山形にその機械がないこと。県外で行なうとしても結石が大きいので1回の治療では済まないこと。過去に6回の開腹手術をしているため癒着がおきていて、これ以上のオペは難しいこと。薬剤もあるが、使うことによって結石の位置がずれて、いま通っている胆管が閉じて炎症を起こしてしまう可能性があること。という説明を受けました。
「今のところ痛みもないようだし、ほかに不調はありますか?」と聞かれ、「目の疲れと、身体のかゆみですかね」と答えると、「それは肝臓とは関係ないかな。目はパソコンを使ったりすると疲れるし、皮膚は乾燥肌じゃないの。とりあえず経過観察にしましょう」。

県内ですぐにできる治療はなさそうで、ホリスティック医療の視点で、自分なりの方法をみつけていくことが必要なようです。

こうした理由もあって、今回のセドナに来たのはヒーリングを受けることも目的の1つでした。

2013年3月29日金曜日

12/アンテローブキャニオン編


ー星読みが教えてくれたことー

セドナへ向う途中、アンテローブキャニオンにも立寄りました。




オーブが写っている画像もあって、独特の精霊が集まっているようです。






細く長い通路を歩き、ほどなく写真も撮ったので、後半は歩きながらゆっくり動態瞑想をーと試みたのですが、絶好の撮影ポイントに来てもカメラを構えることなくぼんやりしている私が気になったらしいガイドのおっちゃんが、「名前はなんていうんだい?カオリ〜ネ、オッケー」と話かけてきて、要所要所で「ヘイ、カオ〜リ、カメラ、カメラ〜!」と、私のデジカメを取り上げては撮影し、画面を見せながら「ヘーイ!オッケー?」と絡んでくれるようになってしまいました。

瞑想に集中できない状態に悶々としはじめた私を見て、元気がないと勘違いし、ますます「カオ〜リ〜」と話しかけてくれるおっちゃん。ガイドのプロ意識がそうさせていると思うと無視もできず、最後の方ではおっちゃんのリアクションに、「ワァオ〜、サンキュ〜」などと喜ぶフリをする日本人らしい私。

そんな訳で残念ながら土地の波動を感じるには至りませんでしたが、波が奥へ奥へと流れていくような形状は、シルクをまとった天女が腕や腰をしならせて誘うようでもあり、七歩子さんが「とてもセクシーな場所よ」と話していたのも納得です。



このとき一緒にまわった観光客の人たちは、私たち以外ほとんどが男女のカップルでした。1組はアメリカ人系同士でしたが、ほかはアメリカ系の男性と中国系の女性、インドかイラン系の男性とアメリカ系の女性など異なる人種のカップルばかり。
「ボーダーレスの時代だし、国際結婚はますます増えていくでしょうね」とたかこさん。最近ブームのイタリア婚(年の差婚)や、私の友人の友人にマサイ族の男性と結婚した女性(日本人)もいますし、ご縁って本当に不思議です。

私自身は多少ときめく気持ちが湧いた人もいましたが、未来をイメージするには至らず、結婚も交際願望もない時期が10年位ありました。
356歳の頃だったか、数ヶ月間だけ英会話教室に通ったとき(結局語学が身に付くことはなかったのが誠に残念ですが)、外国人のティーチャーに、「カオリのパートナーはたぶん山形にはいないヨネ。東京だったら少しいるカモネ。英語を覚えて外人と結婚した方がイイヨネ」と、貴重なアドバイスをもらったことがあります。フリーランスの広告プランナーという山形では珍しい職業だったこともあって、彼はそんな風に思ったのでしょう。

たかこさん、そしてフラワーエッセンスと出会うまで、私はわざわざ休暇をとって県外へ旅行をしようと思ったこともなく、たまに出かけるのはデパートの催事場で開催される物産展。ここで北海道や京都、四国などの特産品を眺めたり、名物を買うのがプチ観光でした。

「かおりさん、出かけましょうよ」と、過去世に旅芸人の経歴を持つたかこさんに背中を押されてでかけた東京旅行。ここで体験したのが占星術のセッションです。それまでは女性雑誌の最後の方に載っている星占い程度の理解しかなかったですし、それすらも歯医者さんの待合室で「今月のラッキーアイテムはりんごか〜」などとチラッと見たりはするものの、雑誌を閉じたときにはもう内容を忘れているほど、ほとんど関心もありませんでした。無知ってコワイ。今になってみれば、地球は丸いと言ったコロンブスをバカにした人たちと同じレベルで信じていなかったのです。


セッションに指定されたのは横浜にあるマクロビカフェ。占星術師の方はニジさんという男性で、あらかじめ私の生年月日と生まれた時間、生まれた土地の情報をもとに作成しておいたホロスコープを広げながら、開口一番「結婚した方がいいですね」と言ったのです。一瞬意味が飲み込めず、「いやいや、そんなことはないと思います」と、ちょっとむっとして答えた私。
結婚なんて考えてもいなかったし、私にとって一番のプライオリティは仕事でしたから。

「仕事はですね、出版などがキーワードのハウスにあるんですが、かおりさんの場合カルマの解消という位置にありますね」「カルマの解消?」「ええ、解消ですから、今後はもっと違ったジャンルに行くんじゃないかな。いまのお仕事は?広告ですか。なるほどね。で、それよりも、7ハウスに星が4つありますからね、まずは恋人を見つけて、結婚して。そうするともっと充実してきます」と説明を続けるニジさん。

一般的な星占いは生まれた月日の太陽星座だけをみますが、本格的に読み解くためには、月の星座、火星や土星、冥王星や天王星などの惑星の位置も考慮します。
女性にとって月星座は特に重要で、太陽星座が仕事や公的な自分を表しているのに対して、月星座は子ども時代に持っていた素の部分や、結婚後にでてくるプライベートな個性。恋愛観は金星の位置で読み解きます。私の場合は7ハウスに太陽のほか、月と金星、水星が肩を並べているため、今回の人生はパートナーというキーワードが最重要ポイント。仕事を通した成功や社会貢献が目的ではなく、パートナーと共に社会へ関わり、私的な時間や芸術、精神的な趣味を満たすことを選んで生まれてきているのだとか。

けれど当時の私は男性と出逢うことすら拒んでいるところもあり、一人で生きていくだけでも忙しいのに(何しろ物産展が旅行ですし)、相手ができてしまったらますます自分の時間がなくなると思っていたのです。

ニジさんからなかば説得されるように、出逢うための方法—見た目や性格など理想のタイプをどんどん、できれば100項目位書き出してみること、そこから絶対妥協できない事柄だけを10個位までしぼることーを告げられ、帰りの新幹線ではプレゼン用のコピーを書く時のように、100個だすまで書き続けたのを覚えています。


そのときのメモは残っていないですが、たぶん自分にとって必要な人かどうかという、自分本位の視点が多かったかもしれません。
私の話を聞いてくれる人、やさしくしてくれる人、仕事ができる人、尊敬できる人、料理ができる人、きれい好きな人、タバコを吸わない人、私を理解してくれる人、一緒にいて楽しめる人などなど、こちらの勝手な都合ばかり(苦笑)。
本当の出逢いとは、「欲すること」ではなく「与える準備」「分かち合う余裕」がでてきた時に訪れるように思います。

私が30代前半から好きだった人物は、論語の孔子や陽明学者の安岡正篤、心身統一法を広めた中村天風氏など、なんともシブいラインナップ。これもまた、当時の私が持っていた高い理想像を表しています。ブログでプロフィールをアップするのに、これじゃあまりにおっさんくさいなと、佐藤初女さん、辰巳芳子さんなども加えましたが、実は女性で一番尊敬していた人物は、ジャーナリストの千葉敦子さんでした。

その後、たかこさんを通じて知り合ったのが、いまも仕事でご一緒している東海さん。もともとは経営コンサルタントが本業でしたが、フラワーエッセンスやヒプノセラピーなどのセッションも行なっていて、やがて過去世の記憶がよみがえったかのように星読みを始めます。ホロスコープを作成するには難解な数式をいくつも覚えるかのようにかなり複雑な知識が必要で、すぐに会得できるレベルのものではありませんが、数年の間に自分のものし、今ではこちらもお仕事になっています。

東海さんによると、
「7ハウスに月があったり、星が多く配置されている人は、人生の中でパートナーの存在が最も重要。共に生きる人を得ること自体が人生の目的というか。それくらい大事なことだからこそ、慎重になって、なかなか出会わないケースもあるんですよ」。

40歳を過ぎてようやくパートナー位は欲しいなーと思うようになったものの、15年位はほとんどご縁はありませんでした。我ながら結構な長さ。世の中にはいくつも恋愛を繰り返す人だっているのになー。過去世でよほど不義理をして、そのバチもあるのかも、なんて思うときもありました。


なぜかというと、これまで出会った何人かのサイキックから言われた過去世は、「中国かどこかの雑穀の行商(たぶん男性)」、「韓国あたりで城に仕え書を書くような人(男性)」、「将軍」、「文献を編纂する男性(これは韓国の時代と一緒かも)」、「スコットランドで溺れて死んだ人(職業などは不明だけどたぶん男性)」、「ヨーロッパの貴族か王室の娘で本当に好きだった相手とは結婚できなかった女性」、「人々に薬草を作ったり古い書物から必要な知恵を伝えたりする女性で生涯独身だった」など。




すべて鮮明に思い出すまでには至ってないですが、ぼんやりイメージできる人もいて、8割が男の人生。はたして行商時代にやんちゃが過ぎたのか、将軍時代に調子にのって側室を持ち過ぎたのかー。そういえば以前魔女狩りにあって処刑直前の状態にいる夢を見たこともあり、女性時代もなんだか薄幸なにおいが漂ってきます。

「せめて今回の人生では愛を体験しよう。神様、多くは望みません。結婚や子育てはしなくてかまいません。せめて一人の人をずっと愛する体験をしたいです」
私が生まれる前に神様と交わした約束は、こんな風に始まったのかな。20代後半で出逢った人はいたものの、2年間で同居生活は解消。このときの体験があまりに消耗が激しく、もう今生では人生の目的を果たさなくてもいいや・・・と、すっかりくじけてしまっていたような気もします。




2013年3月27日水曜日

11/モニュメントバレー編


THE VIEW HOTELの朝—

この日宿泊したのは、ナバホ族の敷地にあるその名も『THE VIEW HOTEL』。

詳細はこちら
http://www.tripadvisor.jp/Hotel_Review-g57072-d1210740-Reviews-The_View_Hotel-Monument_Valley_Utah.html





フロントからお部屋にいくアプローチ

これ以上のネーミングなど考えても意味がないよと言わんばかりの光景です。何しろ部屋のベランダから見えるのが、このビュー!




翌朝目が覚めると、りかっちはすでに日の出を撮影するためスタンバイしていました。帰国後、画像の整理をしていて気付いたそうなのですが、りかっちが撮影していた動画にUFOが映っていたというおまけ付き。わーい。撮影しているときは分からず三脚を立てた固定画面になっているため、画面状をUFOが「どうも〜」と横切っていく映像になっています。

プロ魂を感じるりかっちの眼差し

朝日が出てきました〜(caり)

(caり)


(caり)


朝食はホテル内にあるビューなレストラン。卵料理にベーコン、パン、ポテト、ヨーグルトなど、どこにでもあるメニューではあるのですが、パンの種類が大好きなベーグルやパンケーキだったり、景色も気持よく、私にとってはこのうえなくアガる朝食でした。









「あ〜、幸せでどうしていいかわかんない」。私が外人のリアクション的に首をふって叫んだら、「あはは!かおりさん、うれしそう。旅って、こういう時間をどの位作れるかが大事ですなんですよね〜」と、たかこさんも笑っていました。

この大地で感じたのは、「ルーツ」でした。私自身の過去世にネイティブアメリカンの時代があったかは不明ですが、私自身幾度となく輪廻転生を繰り返し、どこかの国のどこかの土地で暮らし、その都度泣いたり笑ったり、困ったり嬉しかったりしながら、人生を過ごしてきた訳です。

そして今の両親を選んで生まれ、今の状態を選択している。この先もう高齢の両親と目の前に広がる景色を共有することはできないけど、帰ったらこのすばらしさを報告しよう。家族として出会えた感謝の気持ちを伝えよう。そうした気持ちが湧いてきて、胸がいっぱいになりました。

去年だったか、両親の結婚記念日にお花を届けに実家へ行ったら、「まー、結婚していろんなことがあったけど、とにかくかおりが死なないでいたのが、よかったわ。ねぇお父さん」と母。先天性の病気で生まれ、何度も入院と手術を繰り返してきた子ども時代。小学6年生のときは2回目の腸閉塞を起こして5回目の手術をすることになり、緊急で入った病院の処置室で私の洋服をめくった若い医師が、「わ、もう切るところがないっ」と思わず叫んでしまったのだとか。それを聞いた父が「なんだって〜!?」とめちゃくちゃ焦ったこと、もう1人のベテランのドクターがちゃんと開腹してくれ、無事に手術は終了したことを笑って話してくれました。

手術が成功しなければ20歳まで生きられないかもしれない病気と言われ、私自身、21歳から先の人生をイメージできずに過ごしていた時期もあります。
当時の父の仕事場は女子校の近くにあり、通学中の女の子が自転車にのって髪をなびかせながら通り抜けていく姿を見て、「かおりはここまで生きられるのかなーって、思ったけなぁ」と父。
なんとか制服を着て自転車に乗って通学する姿は見せることができるも、23歳でまさかの肝内結石が再発。6回目の手術をすることになり、またしてもすったもんだの闘病生活に。手術は成功しましたが、肺に水が溜まって呼吸困難になったり、1度退院したものの輸血よる肝炎を起こして再入院したり。その後もドレーン(手術のときにお腹に通す管)の部分が化膿してお腹の中味が少し出てきちゃたりと、今になってみるとマンガみたいなエピソード満載の日々でした。

高校を出て東京にでたとき、もう地元には戻りたくないと思っていましたが、退院後は1年間自宅療養し、24歳のときに地元の会社に就職するこに。東京への思いが捨てきれないまましぶしぶ地元での暮らしを始めることになった私に対して、「まずは生きていればいい」と、それ以外のことは何も言わずにいてくれた両親。身体が丈夫になっていくにつれ、これまで蓄積していた欲求を噴出させるかのように、勝手なことばかりしてきたように思います。

幸い弟が家業を継いでいることもあり、まともな結婚もせず、孫の顔を見せることなく、仕事も保証のないフリーランスになったうえ、自分用の家を建ててみたりと、世間体を気にする親だったら頭をかかえることばかりかもしれないのに、ただ見守ることに徹してくれました。
親子という関係は今生限りかもしれないし、来世がどんな関係の設定になるのか分からないからこそ、親子として過ごす時間を大事にしたい。お盆とお彼岸はよほどのことがないかぎり家族全員で墓参していますが、帰ったらお仏壇に手を合わせ、御先祖様にも感謝しなければ。魂の道のりはもちろんですが、血族としてのルーツも大切なこと。

「物事を取り決めるときは、7代先を考える」というネイティブアメリカンのスピリットが息づくナバホの土地が、こうした気持ちにさせてくれたのでしょう。

(caりの画像は私のfeacbookにもっとたくさんアップされています)

2013年3月21日木曜日

10/モニュメントバレー編


3時間ツアーー


到着してすぐにアメリカの土地にご挨拶したのですが、広すぎて声が届かなかったのか(笑)、すぐに身体が土地に馴染めず、最初にもっとしっかりグラウディングをするべきでした。
クレストンで開催している瞑想会でも、最初に行なうのがグラウディングです。移動中トラックの荷台で揺れながら、何度も何度も地球の中心につながるイメージを続けることで、ようやく「いまはただここにいるにしか過ぎない」と、空と大地の間でゆだねる気持ちになれました。

ミステリーツアーで最初に訪ねたのが、ホーガンという族の住居。ここで5時間ツアーに参加しているりかっちとも合流し、解説を受けます。
ホーガンはひっくり返したカフェインのボウルのような形で、室内の中央には暖炉がおかれ、天井の中心にあけられた穴から外へでています。りかっちの英訳によると、「穴は宇宙のエネルギーと通じるように空いているんだって。ここのホーガンは女性用。男性用はなくなっているけど、女性用は儀式用にいくつか残されているみたい。女性を意味する数字が「9」だから、9本の柱で作られていて、室内は右回りで歩くのがルールらしいよ」。







麻紐を編んだり薬草を煎じたりするような道具が置いてあり、観光客のためにおばあちゃんが生活ぶりを再現していました。傍らに赤ちゃんの人形が板にしばられて置いてあり、ガイドの方が持ち上げて何か説明してくれています。




「んとね、ナバホ族に伝わるキャリーバックとかゆりかごみたいなものなのかな。板は2枚使っていて父と母を表して、紐の縛り方でこの地域の山を表現しているみたい。頭の部分の細工は魔物に近づかないようにとか、おまじないの意味があるとか言ってると思う〜」

なるほどぉ、りかっちのヒアリング力、すばらしい〜。
このまま半分はりかっちが参加している5時間コースと同じ場所を回るとしたら、通訳付きで安心だわ〜と思ったのですが、残念ながらここでお別れ。再びシート付きのトラックの荷台に乗り込み、3時間コースに出発しました。


巡った場所は、独特の形状をしている赤岩の数々。目の形にくり抜かれていたり、古代の人による壁画が残されている場所だったり。








その中に、女性性を彷彿させる岩がありました。岩と岩の間からゴロゴロとちびっこの岩が生み出され、とても神秘的な雰囲気です。湯殿山に祀られている御神岩も宿っているのは女性の神様とされ、こんこんとお湯が流れる岩壁には、女性の性器を思わせる割れ目が出来ています。湯殿山で説明を受けていなかったら、ここで岩の形状に気付くことはなかったでしょう。しばらく大いなる赤い産道に見とれていました。




私なりの過程でいろんな発見があるように、誰にとってもそれぞれ必要な流れやタイミングで発見やシンクロが起こる訳ですから、宇宙が与えてくれるシンクロニシティって、本当にすごい。
宇宙にシナリオライターや構成作家が集う職場があって、地球にいる1人ひとりのハイヤーセルフ(守護神や守護霊、ガイド役)から連絡を受けて、随時アカシックレコードの見直しや書き替えが行なわれているとしたら、とんでもなく大忙しなはず。そう思うと、地球で仕事をしている方がまだラクなのかもしれないなー(笑)。


再び荷台に乗って到着したのは、ジョンウエイの映画に登場する撮影スポット。観光客のために仕込みのカウボーイさんもいます。ただし私は、りかっちなしでは英語の解説がさっぱり分かりませんから、ひたすら土地が持つエネルギーを感じて巡ることになりました。でもそれが良かったように思います。


映画のロケ地は、開拓者たちが集まる男のロマンいっぱいの場所のようにとらえていましたが、ここにあるのもまた、圧倒的な女性性のエネルギー。しばらくぼうっと感じていると、ああ、そうかと気が付きました。昔からよく言われる「ファザースカイ」と「マザーアース」まさにそのものなのです。母なる大地のもと、いくつになっても宿っているだろう男性達の潜在意識、「ママ!見て!」を連発しながら、お馬さんに乗ったり鉄砲を持ったりして、お母さんの懐で遊んできたのではないでしょうか。




コースから戻って、ちょうどお昼時間。たかこさんがお迎えに来てくれ、りかっちが戻ってくるまでランチをすることに。
サラダバー付きのレストランで、たっぷり野菜を摂取。








食後は雑貨を販売しているところでおみやげを物色し、夕方までりかっちの撮影ドライブツアーへ。5時間コースから戻って、さらに奇景を撮り続けるカメラ魂。好きなことに夢中になるって大事なこと。日本にいたときから続いていた変な咳もおさまってきたようです。